Camino

「果てしなく続くパッチワークのような美しい大地」 サンティアゴ巡礼[フランス人の道]15日目

雨の音に起きる。
結構降ってるなぁ〜と窓の外をチラ見してそのまま二度寝。
ぐっすりの二度寝から起きて、ドネーション朝食の紅茶を頂きながら書き物作業。
キッチンの床に寝袋で寝ている若者。
起こさないようにしてあげているみんなの優しい心使い。
あらゆるところで人の優しさに触れ、人の優しさを目撃する。
優しい気持ちを持ち続けられないことに罪悪感を感じたりもするが、いつも優しくできる人なんていない。
いろんな感情があるから人間なんだと自分に言い聞かす。

雨は降ったり止んだり。
雨雲の動きもあるんだろうけど、私たちも雨雲に近づいたり遠ざかったり歩いている。
パッチワークのような美しい大地の中を歩く。
日本では見ることができないこの景色。
ここのところ、イライラしていることが多い。
あんなにもストレスフリーって両手を広げて喜んでいた日が懐かしくなりそうで怖い。
どこまでも続くこのパッチワークを見ていると、小さな苛立ちも洗い流されていくが、根本的なことを解消しなければ蓄積してしまう。
小さなこと。
最初は、そんなに気にならなかったことを無視したり、我慢してストレスを作ってしまう。
私のパターンだ。
この旅の中で解消しなければ。

紀元前後から中世時代の記憶だろうか。
私は5回ほどカミーノを歩いているようだ。
ヤコブがなくなった後にもヤコブを思い歩いているようだ。
貴族?商人の娘?の頃にも馬車に乗り、時々歩いて巡礼をしたようだ。
時々、懐かしい気持ちが溢れてきて、古い古い記憶を断片的に思い出す。
瞑想をして、じっくり触れようとすればもっと見えてくるのかもしれないが、今の私は歩きたい。
歩く足を止めたくない。
歩くから体が求める酸素を、吸って、吐いて、深い呼吸をして歩きながら懐かしさに浸りたい。

Leónまでは平坦な道が続くイージーゾーン。
アップダウンの坂道も緩やかになり、少なくなっている。
距離を稼ぎたいところだけど、体力と、レオンの到着の日のことを考えてプランを練り練り直している。
前回のブルゴスの時の反省点をいかさなければ。

Camino Frómista

町が近づくと、どこのアルベルゲに泊まるかをしつこく聞かれる。
25キロも歩いているんだから、正直100mでも近いところに泊まりたい。
そのために1€、2€多く払うなんて安いもんよ。
数千円UPするなら考えるが、数百円の話し。
そんな私の隣で、高い!高い!とはじまる。
英語が話せないから、自分が伝えたいことを英語にするのにあれこれ考えたくもなく、じゃ、そこね。と面倒になって譲る。
食事も一緒。
シエスタの中、唯一オープンしているパン&お菓子屋さんで美味しそうなパンに悩む私。
隣で、値段を聞いて、高い!高い!とはじまる。
はぁ。
これに限界がきている。
ペリグリーノ達が楽しそうのビール飲んで、食事をしている姿がうらやましくてたまらない。

Buen Camino!!

旅の記録
CastroJeriz 〜 Fromista 25.28km
アルベルゲ:Estnella del Camino Hostel 10€
ヘルスケア:44205歩 26.6km 45階

Buen Camino!!
RIRI

関連Blog:サンティアゴ巡礼について
サンティアゴ巡礼フランス人の道2019
サンティアゴ巡礼北の道2023

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