サンティアゴデコンポステーラ大聖堂

「長かった私の旅が終わる・・・」サンティアゴ巡礼[北の道]38日目・39日目

アルベルゲでコーヒーとアップルパイの軽い朝食を取りながら、巡礼証明書をもらうためのweb登録をすませる。
どうやら新しいシステムが導入されたようだ。
サンティアゴまであと10kmなので、ゆっくり出発してもいいのだが、巡礼者が多いため遅くなればなるほど、巡礼証明書をもらう列が長くなる。
場合によっては翌日また来て!ってことになるらしいので、早く到着して、巡礼証明書を貰ってからサンティアゴを観光することにした。

フランスたちのプリミティーボチームと出発。
プリミティーボを歩いてきた絆があるし、すでに出来上がってるグループにちゃっかりお邪魔しながら歩く。
今更頑張って仲間入りすることはしなかった。
彼らは彼らで、最後の1日を仲間たちと歩きたいだろうし、私自身ひとりで歩くはずだったのでおまけ状態でもあまり気にならなかった。
彼らが私を受け入れてくれているのもわかるし、このタイミングだから仲間入りするというより、サンティアゴに到着するという同じ最後のゴールに向かって歩く同士って感じ。
こんな出会いも私の心を救ってくれたのかも。
誰もいないゴールはやっぱり寂しいからね。

朝のサンティアゴはひっそりと静まり返っていた。
サンティアゴにたどり着いた人たちが到着した喜びを静かに味わっているような。
サンティアゴ デ コンポステーラ大聖堂を見上げながら到着したんだ!私の旅が終わったんだ!という思いがゆっくりと広がる。
旅を終えたペリグリーノたちがこの広場に集まり、旅を共にした仲間たちと再会し、歩き終えたことを祝福し合う。
今回、私の巡礼仲間たちはもうここにいない。
みんな巡礼を終えてサンティアゴから旅立っている。
奇跡的な再会はないけれど、この広場から大聖堂を見上げていると、みんなの顔が思い浮かび、たくさんの思い出が蘇ってくる。
旅の全てがここにあるかのような場所。

巡礼は2回目だけど、前回の2019年は内装工事をしていて、サンティアゴ デ コンポステーラ大聖堂の中に入れなかった。
だから今回、大聖堂の中に入れること、ミサに参加するのが楽しみだった。
さすがハイシーズン、大聖堂に入るにも大行列で、正直ミサどころじゃなかった。
巡礼の最後を、大聖堂の中で静かに感じたくも、人、人、人で落ち着かない。
聖ヤコブと繋がりたくとも、人、人、人でほんの少しの時間しかない。

フランスと台湾のダンウェイとアジアンレストランでランチ。
スペインでアジアンレストランに行こうとは思いもしなかったけど、フランスが行きたい!とお店まで調べていたので、スペイン風アジアにチャレンジ!
3人ランチのはずが2人増え5人ランチ。
人が増えていくのもペリグリーノあるあるで、バッタリ会えば合流してワイワイ楽しむ。
ランチを食べて少し観光をしていると、フランスが昼寝する!っと離脱。
私とダンウェイの2人で町のお土産屋さんを制覇するかのようにウインドーショッピング。
そして、次に私が昼寝するって離脱(笑)
ディナーはプリミティーボ仲間で食べるから!って誘われていたんだけど、あまりの眠たさに時間に起きることができず。
フランスとお別れになるので、みんなが食べ終わる頃に顔をだすも、まだまだわいわい飲んで食べていた。
プリミティーボ仲間でもなんでもないけど、ちゃっかりお邪魔してたら、ショット飲みにいくよ!って。
まだ飲むの!?
まぁ、ショット1杯くらいなら全然大丈夫だから付き合うけど・・・と向かった先で待っていたのは怪しい儀式(笑)
ガリシアの伝統的な魔女の儀式で「ケイマーダ」というらしい。
ブドウの蒸留酒に、コーヒー豆、レモンの皮、砂糖など加えて、火をつけた鍋をかきませながら呪文を唱える。
最初はお店の人がやってくれ、やりたい人〜って感じでやらせてくれた。
そして、出来上がったお酒を陶器のカップで飲む。
こういう怪しいの大好き(笑)
ハリーポッターの世界に入り込んだかのようで楽しかった。
楽しい時間はあっという間で24時を過ぎていた。

20日の夜にオヘリがフィニステーレからサンティアゴに戻ってくる。
サンティアゴでぷらぷらしている私は、オヘリをバス停に迎えに行きつつ、空港までのバス停の場所などの確認もした。
コロナ中、アルベルゲの閉鎖など悲しいお知らせも聞いたが、多くのアルベルゲが改装したり、設備のグレードアップをしていた。
このサンティアゴも、電車の駅とバスステーションが隣になり、大聖堂までも20分ほど歩くが簡単に行ける。
とてもわかりやすく便利になっていた。

オヘリのアルベルゲに立ち寄りチェックインと荷物を置く。
ダンウェイが泊まっているアルベルゲなので、アルベルゲの写真と一緒に「ここにいるよ」ってLINEしてみた。
すぐに返事が来てアルベルゲ内で落ち合う。
するとオヘリの部屋とダンウェイの部屋が隣りだった(笑)
さらに、たまにアルベルゲが一緒だったフランス人のマダムとも再会。
こういうのがカミーノミラクルだよね。

夜遅かったので空いているお店探しに苦戦しつつ、オヘリと最後の楽しいディナー。
オヘリは、巡礼が終わったという清々しい顔をしていた。
プリミティーボの美しい景色、フニステーレやムシアの美しいビーチやサンセットが最高だったそう。
私もいつか・・・プリミティーボに挑戦しようかな。
今日もまた24時を過ぎてホテルに帰ることに。

サンティアゴでの2日間は、北の道を歩いてきた仲間との再会とお別れの時間をくれ、明日からのムシア・フィニステーレへの旅仲間と出会わせてくれた。
ひとり旅だからひとりでも大丈夫って強がりなんだろうな。
きっと人恋しくて、その思いが出会いをくれ、ひとりぼっちにならないようにしてくれている。
私に必要なことしか起こらない。
だからまた巡礼に来たくなる。

Labacolla – Santiago de Compostela 10km
Pension Residencia Universitaria Rey 72€
33274歩

Buen Camino!!
RIRI

関連Blog:サンティアゴ巡礼について
サンティアゴ巡礼フランス人の道2019
サンティアゴ巡礼北の道2023

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