「カミーノマニアが行く ムシア〜フィニステーレの旅」 サンティアゴ巡礼[ムシア・フィニステーレ]36日目〜39日目

いつも通りに歩き始めるが、昨日までの旅と今日からの旅が全く違うエネルギーになったことに気がつく。
同じカミーノのようで、ひとつの旅が終わり、次の旅が始まったのだ。

 

 

なんだか雲行きがあやしい。
ポツリ、ポツリ、雨が来た〜!慌てて木の陰でレインコートを着る。
雨の中、1件目のカフェに駆け込み朝食を食べていたら、ザザザザ〜って物凄い雨が降ってきた。
ペリグリーノみんなで爆笑よ。
2杯目のアメリカーノを頼んでまったり待機。
タクシー相乗り募集しだす人も。
雨が弱まり歩きだすと、ん?なんか行けるかも!?って感覚が湧いてきて、急遽ムシア経由のフィニステーレに変更を決めた。
25キロを4日のコースから、30キロ4日のコースへ。
今まで30キロ近く連日歩くなんて絶対嫌だったのに、心が行ける!行ける!って軽いんだよね。
優しいおじいちゃんにも再開し、じゃ〜歩くか〜!!って心が軽かったのは最初だけ。
ひとりで歩く最後の8キロは、死神のような血相でクソ痛い足を引きずってなんとかアルベルゲにたどり着いた。
みんなで食べるディナー。
知っている人いないし、喋れないから隅の席を狙っていたのにど真ん中に座る羽目に。
隣に愉快なイタリアのおじちゃまが。
イタリアの何知ってる?って聞かれたから、「バローロ?バルバレスコ?アスティ?・・・・」って消えかかっている記憶を並べていったら「それ全部ワインの名前!って」(笑)
実は、イタリア好き。
パスタもピザも大好きで、料理教室に通いたいくらいで。
なんて事も語学力マイナスで伝えられない悔しさ。
こんな私を面白がって、可愛がってくれるイタリアのおじちゃま率いる3人組。
しかも、ワイナリーの人だとか。
ひゃ〜〜〜!!
旅仲間がいなくなった私に、神様がくれた素晴らしいギフト。
ありがたき出会い。

旅の記録 1日目
Santiago de Compostela 〜 A Pena 28.99km
アルベルゲ:Alto da Pena Hostel 12€
ヘルスケア:50782歩 34.4km 104階

アルベルゲのカフェで朝食を取りながら、書き物して、アップして。
昨日やりきれなかったものを必死に片付けていると、イタリア3人組もやってきた。
一緒に歩き出し、日の出の美しさを楽しむ。
自分たちのペースで歩き、休むことも楽しみながら旅をする姿が私のお手本である。
日本人にない自由な優雅さなんだよね。
今日も長距離コースだから、私も私のペースで歩く。
歩きながら会うたびに、今日のプランを自分たちと同じところにしようと!と勧誘を受ける(笑)

途中のカフェでバッタリ!フランス人の可愛いおじいちゃんと再開!
首から下げてるサンティアゴで貰った巡礼証明書も見せてもらって。
宝物のように首から下げて喜んでいるおじいちゃんが可愛すぎる。
このツアーのご老人たちに歓迎され、一緒にカフェを楽しむ。
何度も会うものだからガイドさんとも顔なじみになり連絡先を交換する。
な〜んと!4人の息子さんがいて、長男が東京で働いているんだって。
だから、秋頃日本で会えるといいわ〜!って。
めっちゃイケメンの長男くんもご一緒願う(心の声)
イタリアの3人組に親切にしてもらって、フランスの老人会の皆さんに可愛がってもらって。
幸せすぎるわ。
この幸せを、もう1日味わいたく。
自分のプランを変えて、イタリア3人組と同じアルベルゲに泊まることにした。
彼らはプライベートルームに、私はアルベルゲの方に。
ひとり旅を楽しむ自分、ひとりでいることを強がる自分、人恋しい自分がいる。

イタリア3人組とペリグリーノメヌーを。
彼らは魚をチョイス、私はパスタを。
ブーイングの嵐(笑)
イタリア人は、絶対にパスタを選ばない!ってね。
わかる!わかるよ!スペインで美味しいパスタに出会ってないもん。
でもね、チャレンジャーは食べてみるよ。とパスタをチョイス。
私、日本食よりもパスタに餓えているんだわ。そのくらいご飯よりパスタなんだよね。
結果は、、、。イタリア3人組の勝利ってことで。
本場イタリアのパスタを食べたいわ〜!

アルベルゲでフランス人のおばあちゃんに話しかけられる。明日どこまで行くの?フィニステーレはどこのアルベルゲにするの?って。
すでにBooking.comで予約してあったので、ここのアルベルゲを予約してあると写真を見せたら気に入ったらしく、明日私も予約の電話するわ。
おばあちゃんは2日かけてフィニステーレに行く、私はムシア経由でフィニステーレに行く。
じゃ、明後日フィニステーレで会えるかしらね。

旅の記録 2日目
A Pena 〜 Logoso 28km
アルベルゲ:O Logoso Hostel 12€
ヘルスケア:47798歩 30.9km 39階

約束を守るために6時50分に待ち合わせ場所で待機。
相手はイタリア人。30分くらい待つ覚悟でいる。
え!?7時に来た!!ビックリよ。
せっかく仲良くなったのに、あっという間のお別れの日。
彼らはフィニステーレに行き、サンセットを見たらタクシーでサンティアゴに戻って、早朝のフライトでイタリアに帰るんだって。
もっと彼らと旅をしたい。
彼らを歩ける最後の数距離を味わう。

フィニステーレとムシアの分かれ道の手前にあるカフェで、老人会の朝食に出くわす。
可愛くてたまらないおじいちゃんのところに駆けつけて最後のハグをしてお別れをする。
神様、今日もタイミング絶好調じゃん!
そしてすぐに、再びお別れがやってくる。
たくさんの愛をくれたイタリア3人組ともお別れをして、ムシアへとひとり歩きだす。
他のペリグリーノみんなもフィニステーレに向かったので、数時間ひとりっきりで歩き続けた。
大自然を独り占めした贅沢な時間。
道沿いでハンドメイドのレース編みを売っているおばあちゃん。
レース編みは好みじゃないけど、この魔女は欲しい!
1つ買ったら庭でとれたスモモをいっぱい持たせてくれた。
そのスモモがとっても美味しくって、心と体にエネルギー補給。

ムシアに到着。
海を見たら海に入りたいじゃん。が、水着売れてないし〜。
でも正解。
海水ソーーーコールドーーーー!
砂浜を裸足で歩いただけで冷たすぎて限界だわ。
ムシアの街を見渡せる名所に向かうが、みんな、、、この岩登ってるの?矢印あるから登ってるけど、めっちゃ怖いし、もう降りたいけど降りる方が怖いし。
「ヘルプミ〜〜〜〜〜!!!」
カミーノの旅で初めて助けてくれ〜!って思ったわ。
上の方で声がする。ってことは、もうすぐ頂上ってこと!?
もう、降りれないし、登るしかない。ワンピースでパンツ丸見えで(涙)
登りきった私の目の前に現れたのが十字架と緩やかな道。
え!?
他に道があったの!!
帰り道への安堵感となんだったんだこのロッククライミングは。
海沿いで、美味しいシーフード料理とワイン、デザートを堪能していたら、ちょこちょこ会う台湾ガールと会う。
一緒にサンセットを楽しむことに。

旅の記録 3日目
Logoso 〜 Muxia 29.28km
アルベルゲ:Albergue Arribada 15€
ヘルスケア:45361歩 29.4km 36階

さぁ、スタートから15キロ、カフェな〜し、トイレな〜し。
ひたすら歩き続けますか。
15キロを超えた所にあったドネーションカフェにポニーがいた。
馬に乗ってから密かな馬ブーム。
お腹空いていたのか?リンゴくれっておねだりか?バック噛まれて、足噛まれて、こら〜〜〜!!って。でもめっちゃ可愛い。
たっぷり休憩させてもらって再出発。
歩いてすぐに、優しいおじいちゃんと再会のハグ!
もう会えないと思っていたのに、ここで会えるなんて奇跡だねって。
ウンウン。
最後の最後に神様が嬉しいギフトをくれた。
会えたことへの感謝とお別れのハグができることがなによりも嬉しい。
さ〜。あと半分、頑張りますか!
アルベルゲに着いたら、一昨日アルベルゲでお話ししたフランス人のおばあちゃんと同室に。
荷物を放り投げておばあちゃんとハグする私を、管理人さんがよかったね!と微笑んでくれる。
フィニステーレの街はフェスティバルをしていて、数カ所でライブが行われ、街の人々はダンスを楽しんでいる。
お店で食事をしている人たちも、ちゃんと観客で、演奏が終わるたびにノリノリで拍手し、次の曲を楽しむ。
街探索を終え、1時間ほどシエスタして、サンセットを見るためにフィニステーレの海岸へ向かう。
フィニステーレの中心部から3キロほど歩くことになる。
0ポイント地点。
ここの写真をバッチリ撮らないとイタリアおじちゃまに怒られちゃうからね(笑)
ひとり静かにサンセットを眺める。
22:22
太陽と共にカミーノの旅の幕が下りる。

旅の記録 4日目
Muxia 〜 Fisterra 29.97km
Fisterra 〜 Foro de Fisterra 3.30km
アルベルゲ:Mar de Fora 12€
ヘルスケア:58818歩 38.6km 84階

 

旅の終わりに・・・

旅の道のりで出会った全ての魂、ヒーリングに参加してくださった魂、旅を見守ってくれた魂へ心から感謝します。
旅路の日記を書くだけでもこれだけの時間がかかった。
旅の中で受け取ったものを、なんらかの形で具現化していくのにはもっと時間が必要。
2222
旅の最後のメッセージ。
自己信頼がこれからの私のテーマになっていくのだろう。
ここに全ての鍵がある。

長期休暇が取れない日本人にこそ、カミーノの旅をして欲しい。
日本独特の制限を解放して欲しいし、来る日も来る日も仕事で、死んだような目をして生きる人を増やしたくない。
もっと自分を大切に自分らしく輝いた生き方をして欲しい。
カミーノにはそれがある。

RIRI

関連Blog:サンティアゴ巡礼について
サンティアゴ巡礼フランス人の道2019
サンティアゴ巡礼北の道2023

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