今日はショートコース。
それだけでなんだか嬉しい。
実は、風邪をひいて4日目になる。
あの水シャワーの日から鼻水が止まらない。
今の私にとってトイレットペーパーは神様だ。
日本にいたらティッシュは幾らでも手に入るが、ここでは売っていたり、売っていなかったり。
カフェのトイレットペーパーに感謝する。
鼻ってプライド、世間体、見栄とかに関連する部分だから、私にとって無駄な見栄が洗い流されているのだろう。
この辺りから、私が持っている不必要なパターンがうごめいている。
そう、手放すために。
それを体調にも出ているのだから、この旅でやらなければならないことだろう。
教会で十字架のネックレスを買う。
寄付的な感じで。
十字架のネックレスとメダイを一緒にしようとメダイのネックレスを外した弾みにピアスが飛んでいってしまった。
初日に買ったカミーノピアス。
一緒に旅しようと買ったから、片方だけになるのが嫌でたまらなかった。
1つなくし、また1つなくすの?
それは何を意味するの?古いものを捨てる合図なの?
教会という守られた場所でピアスをなくすなんてどんな意味があるの?
いろんな感情がぐるぐると頭の中を駆け巡る。
ピアスを探していたら、他のペリグリーノも探しはじめてくれた。
嬉しくてたまらない。
みんなにありがとう、自分で探すと伝えて、諦め半分にもう一度床を探す。
あった!!
神は見捨ててなかったんだ。
素敵な教会の跡地が。
自然豊かで、ここが大きな町だったように見えないが、これだけの規模の教会が建てられたのだから、何か歴史があるのだろう。
ここを入っていくとアルベルゲがある。
素敵な跡地に宿泊にはちょっと勇気がいる。
水シャワーだから。
この先に、今日宿泊する町があるが、そこにも丘の上にお城の跡地がある。
木は燃えてしまうが、石は歴史を残すなぁと思う。
20キロのショートコースだから、丘の上のお城まで足を伸ばしたいが、現実は違う。
足は激痛。
これ以上歩く気力はない。
アルベルゲに着いたらグランマがいた!!
再開のハグ。
グランマはキスもくれた。
グランマとサオリが一緒に歩いていたんだけど、歩くペースが違い、サオリが「もう着いていけないので、先に行って〜!」と伝えて別行動になったんだって。
と言っても、グランマは世話好きなので、サオリや私たちがどこを歩いているのか?だいたい把握している。
同世代のフランス人のお友達ができたみたいで、グランマの周りがめっちゃパワフル。
サオリが、ペースが違うから気を使っちゃうし、罪悪感が生まれるし、体力的に無理だったんだけど、お互い気持ちにも出てきちゃった頃だと思うと。
だから、無理して一緒にいるより、お互い自分のペースで歩いて、自分の旅をしたほうがいいと決断したんだって。
わかるなぁ〜。
お互いにいい影響を与えあって、二人の何かが消化すると次のステージに行かなければならない。
次のステージに行こうとしないと、いい影響が少しずつ変わって、悪影響に変わり出しちゃう。
サオリとグランマは、いいタイミングで次のステージに行ったんだよね。
スペインに来たのに、スペインの食べ物をちっとも満喫してない。
ブルゴスで楽しみにしていたバル巡りやディナーができなかったことがジワジワ苛立ちに。
イライラしながら、今日こそは少しでも食を楽しむぞ!とカフェに行ったら、美女を連れたフラワーパンツが居た!
「この前同じアルベルゲだったよね、どうたらこうたら、彼女はどこどこで出会って一緒に歩いているんだ、どうたらこうたら。」
フランス語なんてさっぱりわかんないけど、笑顔でウンウンと頷いているだけで10分くらい喋り続けてる。
相変わらずフレンドリーで暑っ苦しいカミーノトークがいい味出してるので結構好きなんだ。
小デブちゃんのヒゲモジャのフランス人なんだけど、アルベルゲでウロウロしていたその姿は品のある派手な花柄のパンツ一丁。
フラワーパンツと名付けて密かな楽しみになっている。
私の苛立ちを暑っ苦しいキャラが洗い流してくれたし。
私も決断していかないと、私の旅じゃなくなっちゃうな。
Buen Camino!!
旅の記録
Hornillos del Camino 〜 Castrojeriz 19.47km
アルベルゲ:San Esteban Pilgrims Hostel 5€
ヘルスケア:34444歩 21.1km 8階
Buen Camino!!
RIRI
関連Blog:サンティアゴ巡礼について
サンティアゴ巡礼フランス人の道2019
サンティアゴ巡礼北の道2023